中継ぎ表の裏側です。手織り表は現在では、超高級品ですが、昔は二配表(通常サイズの畳表)程度の畳表は普及品でした。今回は昭和10年代に、3代目が大阪の伯父宅に手伝いに行った時の話です。本引き表(縦糸が麻で織った畳表)を使用した表替え仕事で、畳表を張り付け台に裏返して框巻き作業に入ろうとしたら、伯父から「裏から巻かなく、表側から巻きな」「本引きだぜ、」3代目が疑問をぶつけると、「兄貴なら裏から框巻きするだろうが、この程度の二配じゃ、大阪では表側からだ」地域が違えば仕事の手間の掛け方が違うと納得したそうで、その後に山口県に来たら更に仕事が楽だったそうです。