手縫いと機械縫いは逢着理論が違います。機械縫いは60点と言うと機械屋さんは手縫いより小さく縫えるから機械縫いが良いでしょう、と小さく縫える事を強調しますが、小さく縫えば良い訳ではありません。機械縫いの倍の針足で縫っても手縫いの方が確り締まります。糸に掛る力の向きが機械縫いと手縫いでは違うのです。針を真っ直ぐ上下させては駄目なのです。

平刺し(畳縁を縫い付ける工程)を舐めて付ける仕事は手縫いの仕事で、針が上下真っ直ぐに縫う機械縫いでは舐めて付ける平刺しは出来ません。機械縫いでは年数が経つと畳縁の巾が狭くなったり畳縁に指先が引っ掛かったりします。